モンビジュ MONBIJOU スクエア(正方形) 手巻き 二針 オリエント ORIENT・HA-6995

1970年代 ETA cal.2512 17石 手巻き 21600振動/h

モンビジュ(MONBIJOU)の時計について少し調べてみますと、日本を代表する時計メーカーの一つであるオリエント(ORIENT)が、スイスの時計メーカーに依頼してOEMで生産してもらっていたと言う説と、元々、スイスにモンビジュ(MONBIJOU)と言う時計ブランドが存在し、オリエント(ORIENT)が代理店となり、輸入販売していたと言う説があるようです。どちらにしろ、当時の機械式時計愛好家が、如何にスイス製時計に憧れていたかわかる時代背景を感じます。
1970年代当時、この時計のイメージキャラクターは、日本を代表する俳優だった、故千葉真一氏が務められ、オリエント(ORIENT)としても、力を入れていたと思えるのですが、オリエント(ORIENT)の公式ホームページを拝見しても、1991年に発表されたスケルトンモデルのオリエント モンビジュの事しか紹介されていないのが不思議でなりません。やはり、自社生産ではなかった事が原因かもしれませんね。
モンビジュ(MONBIJOU)の意味ですが、フランス語で、「私の宝物」「私の宝石」「私の愛する人」と言う意味があるようです。

今回、ご紹介するお品は、 モンビジュ(MONBIJOU) 二針 手巻きのドレスウオッチです。この時計を見て、目を引くのがスクエア(正方形)のケース、風防です。左右対称のデザインがドレスウオッチらしい精悍な印象を周囲に与えます。アップライドのバー形インデック, 文字盤のヘアライン仕上げ、シンプルなペンシル針が「機能主義」「合理主義」を体現したモダニズムデザインを感じさせます。
風防はプレキシガラス(アクリル)です。裏蓋はスナップバック式です。
裏蓋にはシリアルナンバー、ALL STAINLESS STEEL SWISSと刻印されています。
革ベルトに付属する尾錠には、大変、貴重なモンビジュ(MONBIJOU)のMのエンブレムが確認できます。

搭載ムーブメントは、スイス最大のムーブメントメーカーであるETA社 cal. 2512 17石　手巻きです。ムーブメントの状態も良く、竜頭の巻き上げも軽快です。ムーブメントの受け板には、モンビジュ(MONBIJOU)の刻印が確認できます。因みに、このムーブメントは、カルティエ(CARTIER)のタンク等に使用されている、カルティエ(CARTIER)cal.78と同型のムーブメントです。ETA社のムーブメントだけあって、信頼性が高く、性能が良いのは勿論ですが、アンティークウオッチを日常の相棒として使用し、維持する上で大切なパーツ入手性も高い事は、やはりETA社ならではの利点です。

このサイトをご覧になられている方の中には、モンビジュ(MONBIJOU)と聞いて、懐かしく感じられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。スクエア(正方形)の時計は、知的な印象で、仕事が出来る男を演出するのにピッタリの時計だと思います。
やはり、時計に対する造詣が深くなるにつれ、手巻き、薄型のドレスウオッチは、1本はコレクションに加えたいものです。
モンビジュ(MONBIJOU)、オリエント(ORIENT)ファンの方、是非、この機会にいかがでしょうか。

風防は研磨仕上げ済みで視界を妨げる傷はありません。ケースは、使用に伴う小傷がありますが、文字盤、針は、目立った傷みも無く、製造年代を考慮すれば美品だと思います。

革ベルトは社外品です。尾錠はモンビジュ(MONBIJOU)のMのエンブレムが確認できます。

付属品はありません。

【操作方法】時刻の合わせ方についてですが、このムーブメントの特性上、バックラッシュ(歯車と歯車の遊び)がありますので、合わせたい時刻より長針を少し進めてから逆に戻すようにして時刻を合わせると良いかと思います。

日差 平置きで、実測±20秒程度(秒針が無いので、長針と文字盤のインデックスのズレから判断しています)に収まっております。
サイズ: ケース横幅(リューズ含まず)約28mm
ケース縦幅(ラグ含む) 約37mm
ラグ幅 約16mm