レビュートーメン クリケット アラームウオッチ 手巻き REVUE THOMMEN CRICKET・HA-7068

1990年代頃 ア・シールド AS cal.1475 17石 手巻き 21600振動/h

REVUE THOMMEN(レビュートーメン)は、1853年にスイスのウォルデンバーグでGedeon Thommen(ゲテオン・トーメン)により創業されました。1920年頃には、計測器部門ができ、航空機用計器にも進出を果たし、1950年には、手巻きの自社ムーブメントである、キャリバーGT82を発表しました。そして、1961年には、VULCAIN(ヴァルカン、バルカン)、MARVEN(マーヴィン)と共に共同企業体MSRグループを設立しました。

今回、ご紹介するお品はREVUE THOMMEN(レビュートーメン) CRICKET (クリケット) 手巻きです。
凝った、ギョ―シェが施された高級感のあるシルバーホワイト色の文字盤。その文字盤に配されるアップライドの金色のバー形インデックス、魅力的な書体の12時のアラビア数字、そして、それらを指し示す長短針のペンシルハンドに、この時計の最大の特徴である、アラームウオッチである事をさりげなく主張する矢印型のアラーム針と、二つの竜頭が、航空機用計器も製造していたREVUE THOMMEN(レビュートーメン)らしく、クラシカルで機能美溢れる時計です。二つの竜頭にはREVUE THOMMEN(レビュートーメン)のエンブレムが確認できます。風防はプレキシガラス(アクリル)です。裏蓋は、スナップバック式です。裏蓋は、アラームの共振板の役目をする為、二重構造となっております。裏蓋には、WATER RESISITANT 30m/100FTの表記が確認できます。革ベルトに付属する尾錠には、貴重な、REVUE THOMMEN(レビュートーメン)のエンブレムが確認できます。

ムーブメントは、ア・シールド AS cal.1475 17石 手巻き 21600振動/hを搭載しています。このムーブメントは、エボーシュメーカーであるア・シールドが1954年に発表したムーブメントです。やはり、このムーブメントの最大の特徴であるアラーム機能についてですが、テンプの上辺りに位置する、台形状のハンマーが、設定した時間となると細かく振動し、裏蓋が二重構造で共振板の役目をし、かなり大きなアラーム音が鳴ります。仕事の会議中には注意が必要です(笑)。複雑な機能をシンプルかつコンパクトにまとめ上げた、先人達の努力の賜物です。因みに、我が国が誇るマニファクチュールである、シチズンのアラームウオッチのムーブメント、cal.3100は、このア・シールドのムーブメントを元に、シチズンが改良を加えたものです。

VULCAIN(ヴァルカン、バルカン)が休眠状態から、2002年、復活を果たし、CRICKET (クリケット)の販売権を買い戻した事で、REVUE THOMMEN(レビュートーメン)名義のCRICKET (クリケット)は、恐らく、もう販売される事は無いと思いますので、状態の良いREVUE THOMMEN(レビュートーメン)のCRICKET (クリケット)は減る一方です。電子のアラーム音を聴き慣れた現代人にとっては、小さな体で健気に鳴り響き、持ち主に時刻を告げてくれるCRICKET(クリケット)の鳴き声は、どこか懐かしく、鑑賞に値する音色です。
REVUE THOMMEN(レビュートーメン)、アラームウオッチ ファンの方、是非、この機会にいかがでしょうか。

ケースには小傷があります。風防は研磨仕上げ済みで視界を妨げる傷はありません。文字盤、針に傷みはありません。全体的に目立つ傷みも無く、概ね綺麗な状態だと思います。

革ベルトは社外品です。尾錠には、REVUE THOMMEN(レビュートーメン)のエンブレムが確認できます。

付属品はありません。

【操作方法】
2時位置の竜頭がアラーム用で、その状態でアラーム用のゼンマイを巻き上げできます。竜頭を1段引いた状態で、反時計回りに矢印型のアラーム針を回し、アラームを鳴らしたい時刻に合わせます。アラームを止める場合は、竜頭を1段引いた状態から、通常ポジションに戻すと止まります。
4時位置の竜頭が一般的な時計のゼンマイで、その状態でゼンマイを巻き上げできます。
竜頭を1段引いた状態で、時刻調整ができます。(ハック機能はありません)

日差:実測±20秒程度(平置き)に収まっております。
サイズ: ケース横幅(リューズ含まず)約35mm
ケース縦幅(ラグ含む)約43mm
風防直径 約28mm
ラグ幅 約19mm
厚さ(風防含む) 約13mm