★手巻き時計
機械式時計には「手巻き」と「自動巻き」があります。
歴史的には手巻き時計の方が古く
多くのアンティーク時計に見られます。
「自動巻き」は文字通り時計を腕にしていれば
その腕の動きでゼンマイを自動的に巻き上げる時計。
後は特に何にもしなくても時計は動き続けます。
一方「手巻き時計」は時計を動かすのにわざわざ
リューズでゼンマイを巻き上げるという
余分な手間が必要です。
しかし機械式時計の醍醐味は「手巻き時計」と
考えるアンティークファンも多くいます。
何故なら手動でリューズを巻き上げる手間こそ大事な行為。
巻き上げる際にリューズから指先に伝わる時計の鼓動と息吹。
愛おしさこそあれそれをちっとも煩わしいなんて考えない。
ジーコ、ジーコとリューズを巻き上げる所作は
時計に命を授ける最も神聖な儀式。
時計好きな人にとってこれが一日の始まり。決まりごと。
せわしなく流れる毎日、そんな中で昔ながらの
この「しきたり」は自分自身を見失うことなく
その流れに調和させるための自分と相棒(時計)を
繋ぐ大切なひと手間でもあります。
▼その他の手巻き時計