★スモールセコンド(スモセコ)
「アンティーク」(骨董品)とはある書物によると
製造された時点から100年以上経過したものを云うそうです。
しかし腕時計の歴史は短く、これらの定義が曖昧です。
仮に概ね50年程以前のものを
「アンティークウオッチ」と呼ぶとしましょう。
それでは「アンティークの腕時計」と聞くと
皆さんは何をイメージしますか。
ホーローの文字盤、ニッケル素材のケース、ブレゲ針、
ミニッリピーター、ムーンフェイズ・・・。
どれも味わい深く古き良き時代の趣を感じます。
今回はその中でも「スモールセコンド」に
スポットライトを当ててみました。
「スモールセコンド」とは、文字盤の中央から
独立して配された秒針で、
通称「スモセコ」と呼ばれています。
名前の通り小さい秒針が、主に6時位置に配された
インダイアルの中を60秒かけて回ります。
現在よく目にする「センターセコンド」より以前には
この「スモセコ」が主流でした。
しかしいつしか時計のサイズも大きくなり視認性を重視した
「センターセコンド」が中心となりました。
それにつれ秒を刻むこの文字盤の中の
小さなダイアルは、
文字盤のアクセントやデザインの一部として
見られるようになりました。
そして、それは同時に古いアンティークの腕時計の
特徴の1つになったのです。
それでも今なお愛され続ける「スモセコ」は、
独自の存在感で歴史を刻み続けてきました。
それぞれが違う顔を持ち、味わいを深めた
通好みの時計、
まさに大人の逸品と言えるでしょう。
流行に左右されることのない「スモセコ」の時計です。
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